野村証券のリテール営業が急激に業績悪化
WealthNavi ウェルスナビで損をする人とは?
ロボアドバイザー。創業者は柴山 和久氏(元財務官僚)
低コストのETFのポートフォリオを高コスト(1%/年)で組むサービスである点は、競合であるお金のデザイン(THEOテオ)と同じ。
違う点は、最低投資単価が、100万円からと、お金のデザイン(THEOテオ)の10倍であること。
どちらのロボアドバイザーも「運用実績が無い」から、真剣に資産運用を考えている人ではなく、「とりあえず新しいもの好き」のアーリアダプターを狙っているわけだが、WealthNavi ウェルスナビで「100万円から」というのは人身御供・実験としては高すぎる印象。
運用サービスの質は「過去実績」だが、「質」で差別化できない以上、「敷居の低さ」で勝負するしかないのだが、この点、お金のデザイン(THEOテオ)に現時点で、負けている。
そして今度は「手数料引き下げ競争」になるわけだが、三菱UFJ国際投信のロボアドバイザー「ポートスター」が既に【手数料は無料】なわけで、これからどうするのか。
企業は他社と「質」と「価格」で競争しているが、価格競争の為、無料に近づく中で、「質=運用成果」を出すのは一段と難しくなる。なぜなら、質=運用成果を出せる人は、もっと高給な仕事に就くわけであり、無料で働くインセンティブが無いからである。
WealthNavi ウェルスナビ(もちろん、競合のお金のデザイン THEO(テオ)も含めて)のようなロボアドバイザーの将来性は期待するためのロジックが見えないというベンチャーキャピタルの声もある。
ロボアドバイザー先進国のアメリカでも、無料化が進んでおり、今では枯れたムーブメントだ。
株式会社ONE TAP BUY
スマホ専門証券会社。現在米株を取り扱う。
創業者は、ユナイテッドワールド証券の林和人氏。
林和人氏は、岡三証券の営業マンとして香港に出向。ブームとなった中国株オンラインで証券会社「ユナイテッドワールド証券」を設立し、松井証券、マネックス証券等の中国株取引をOEMで受けるようになる。「香港大富豪のお金儲け 7つの鉄則」を出版。
その後、林氏が立ち上げたユナイテッドワールド証券は、スマホ証券であるエイト証券に買収された。
そこで、林氏はユナイテッドワールド証券をやめ、新たにエイト証券と同じビジネスモデルである株式会社ONE TAP BUYを立ち上げた。大株主はソフトバンク。
エイト証券の元社長でありながら、競合の株式会社ONE TAP BUYを立ち上げたわけだが、林和人社長に対するエイト証券からの訴訟リスクは無いのだろうか?
「お金のデザイン(THEOテオ)」で損をしている人とは?
3億円赤字(累計5億円赤字)のロボアドバイザーとして有名な「お金のデザイン(THEOテオ)。
ファウンダーは、谷家衛(たにやまもる)氏。インサイダー取引で有罪となった「あすかアセット」創業社長。
あすかアセットに課徴金勧告へ 増資インサイダー 監視委 - 日本経済新聞
2012/5/29 日本経済新聞
証券取引等監視委員会は29日、大型の公募増資に絡んだインサイダー取引を手がけたとして、独立系の投資顧問会社のあすかアセットマネジメント(東京)に課徴金を科すよう金融庁に勧告する。同社は2010年に実施した日本板硝子の増資の情報を公表前に主幹事証券などから入手して、同社株を売買していた。
谷家 衛(たにや まもる) : 取締役会長2002年に平尾俊裕と共同でチューダーをMBOし、あすかアセットを設立。
この事件の後、あすかアセットは、新興証券会社にただ同然で買収された。
インサイダーで有罪となったファンドは、機関投資家は取引できないからである。だから、個人投資家を狙うようになったのが「お金のデザイン」
「お金のデザイン」THEOのオープン当初にお金を預けたユーザ(個人投資家)は、
平均して▲5%/年の損失。(*ユーザが選ぶ一番典型的なポートフォリオの実績)
このまま行くと、「お金のデザインTHEOテオ」で検索した時に、「損した」というタイトルで個人ブログが乱立する。同社にとっては面倒なことになる。
ファウンダーである谷家衛氏はライフネット生命の発起人でもある。
「ライフネット生命」で検索すると「ライフネット生命に入ってはいけない。 - The Goal」というブログが上位表示される。
その結果、ライフネット生命に加入する人が激減し、赤字が止まらず、「ライフネット=上場ゴール銘柄」という評価につながった過去がある。
「お金のデザイン(THEOテオ)で損をした」という個人ブログが乱立して、ライフネット生命と同じことが「お金のデザインTHEO(テオ)」でも同じことが起きるだろう。
「運用商品」を選ぶにあたり「質」と「価格」が重要となる。
質とは、運用実績(どれだけ投資家が儲かるか)
価格とは、運用コスト(どれだけ負担が低いか)
である。一般的に、インデックスやETF等、コストにのみ着目する人も多いが、それは片面であり、運用会社の価値とは突き詰めれば、お金を儲ける手腕のことである。
ところで、ロボアドバイザーには「運用実績が無い」。
だから投資素人のアーリアダプターを狙っているわけだが、投資素人たちも今やインターネットで金融商品を比較できる時代だ。
するとどうなるか。
ロボアドバイザーには過去の運用実績が無いため
「質」では差別化できない以上、「価格の安さ(低コスト)」で勝負するしかない。
あっという間に、ロボアドバイザー同志の「価格競争」になる。
事実、もう既に、三菱UFJ国際投信のロボアドバイザー「ポートスター」は
手数料を無料にしている。
つまり、価格競争の終点(無料)に行きついてしまった。年額1%という高コストの商品である「お金のデザイン」は己の人生をどうデザインするのか。
「質」を高める方法にシフトするのだろうか?
否、価格競争でサービスが無料に近づく中で、逆に「質=運用成果」を高めるのは難しい。
なぜなら、「質」=「運用成果を出せる人」は、もっと高給な仕事(ヘッジファンド等)に就くわけであり、無料で働くインセンティブは無いからである。
日本のベンチャーキャピタリスト佐俣アンリ 氏がいう。
ロボアドバイザーのスタートアップが勝つというストーリーが未だに理解できてない。教えて偉い人。
— 佐俣アンリ (@Anrit) 2016年7月13日
ロボアドバイザー先進国のアメリカでも、無料化が進んでおり、
今では枯れたムーブメントだ。日本では今頃マスコミが騒いでいるが、時代遅れだ。